素直な心で、自分に限界を設けない

高橋尚子著「風になった日」からの引用です。


もちろん、ときには監督にしかられたこともある。
「この練習をやりなさい」と言われても、走れるかなと、無意識に嫌そうな顔をしてしまうことがあった。

そんなときに監督が一言、私をしかってくれた。

「俺は、おまえを弱くしようと思っているわけじゃないんだ。おまえを強くしよう、強くしてやりたいと思って言ったんだから、いっぺん聞いてみろよ」そう言われた。

「あっそうだなあ」
監督の言葉を聞いて、目から鱗がスッと落ちたような気がしたのだ。

(素直な心より)


レーニングするとき、ここが限界だと自分で考えてしまたら、もうそこより先には行けない。
でも、限界ではないと思ったら、まだまだ上に挑むことができる。

限界とは自分で勝手に設けてしまうだけなのだ。

「これが限界かな」と思っても、「いやまだ先がある」と思って頑張れば、その限界は突破できるはずだ。
(標高三千五百メートルより)

風になった日